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ナノ双晶銅(Nano-twinned Copper)による微細配線形成のお話

更新日:2023年7月28日


こんにちは、研究開発部のTRです。


本記事では、最近電子デバイスの配線形成工程において注目されている「ナノ双晶銅めっき (Nano-twinned copper electrodeposition)」というめっき膜について、弊社めっき技術開発のお話をさせていただこうと思います。



銅めっきの結晶面(111)を膜の表面に配向させる    nt-Cuめっき

電子デバイスの配線形成に欠かせない電解めっきのユニークな特徴の一つに、めっき液の組成や添加剤の種類、めっき電流の流し方や下地膜の状態などの処理条件によって、電解めっきにより析出した金属の結晶の粒径や、配向性をコントロールしたり、合金めっきの場合には、めっき中に金属の組成を連続的に変化させたりすることができる、という点が挙げられます。


冒頭で紹介した「ナノ双晶銅めっき」は「nt-Cuめっき」と略して表記され、銅めっきの結晶面(111)を膜の表面に配向させる手法のことを指します。文字通り、ナノメートルオーダー(1ナノメートルは100万分の1ミリメートル)の膜厚で、結晶面をコントロールしながら、何層も連続的に積層させた銅めっきです。通常の銅めっきでは、結晶面がランダムになっているのに対して、nt-Cuめっきでは、(111)面が垂直に成長していくことで、まるで高層ビルを建てる時のように、横縞模様の柱状のめっき膜が形成されます。

nt-CuめっきのSEM断面写真

※ 参考情報1)より引用



(111)面に配向したnt-Cuめっき膜の特性として、以下の3つが挙げられます。


1.高い硬度

2.高い延性

3.高い拡散性


これら3つの特性が、最先端の電子デバイスの銅めっき配線において、優れた特性を発揮します。


現在開発されている先端の電子デバイスにおいては、複数の異種チップの高集積化を実現するための半導体パッケージング技術が重要なカギを握っており、このような先端の半導体パッケージングにおいては、配線幅が数ミクロンオーダーの微細な銅めっき配線によってチップ間の接続が行われます。


このような用途の銅めっき配線の形成工程においては、製造工程中の繰り返しの熱処理や、製品使用中の温度変化の影響を受けても、断線しない高い接続信頼性を有する配線の実現が必須条件となっているのです。


nt-Cuめっきによるハイブリッドボンディング

従来から、チップの基板への接続には、はんだバンプ接合方法が用いられてきましたが、イメージセンサや高性能プロセッサで採用されているハイブリッドボンディングは、はんだバンプを介さずにCMPで平坦化したシリコン表面を絶縁膜(SiO2など)とCu配線を直接接合する手法です。SiO2等の絶縁膜を常温で貼り合わせた後、熱をかけることでCuが熱膨張することによって接合します。このハイブリッドボンディングのダマシンめっき配線形成工程で、高い硬度、高い拡散性を有するnt-Cuを用いることで、CMP工程のCu面の高さを精度よくコントロールでき、Cu-Cu接合時の低温接合が可能になります。


nt-Cuめっきによるハイブリッドボンディング



nt-Cuめっきの再配線層(RDL)への応用

FO-WLP(Fan-Out Wafer Level Packaging)は、従来の多層樹脂基板を用いないプロセス手法です。FO-WLPにより、チップ間の配線長の大幅な短縮による性能向上と、チップの低背化を実現したことで、スマホのプロセッサに採用され、今後、応用範囲が広がっていくと期待される技術です。FO-WLPでは、ポリイミド膜の積層によりチップ間を接続します。この配線をRDL(Re-distribution Layer)と呼びます。RDLでは配線幅/間隔が5μm以下のCu配線を2層~4層にパターニングします。ポリイミド樹脂の硬化の際に200℃以上の熱処理が行われますが、材料の熱膨張係数(CTE)の違いにより、Cu配線に局所的に応力がかかり、断線の原因となります。配線が細くなるにつれて、この問題が顕著になってきます。そこで、引張強度が高いnt-CuをRDLに応用することにより、熱処理中の結晶の粗大化が抑えられ、断線の発生を抑制する効果があると考えられています。

参考情報2)



参考情報

この度ご紹介した参考情報1、2は下記サイトを引用させていただきました。



最後に

いかがでしたか?


東設はこれからもCuめっきの最先端技術の技術開発のお手伝いをさせていただきながらお客様と共にプロセス技術の向上に努めて参ります!



東設に興味を持っていただいた方はこちらから。

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